
2025S1の招へいアーティストとして、アーティストの「すずき あゆみ」とファッションデザイナーの「 Annalie van Doorn(アナリーファンドールン)」の2名を招へいすることを決定しました。滞在期間は 2025年 4月 1日(火)から 6月29日(日)までの約3か月間で、姫路の皮革文化を背景に新たな創作活動が展開されます。
招へいアーティスト
2025 年4 月1 日(火)~6 月29 日(日)
すずき あゆみ/アーティスト
北静岡県出身。高校卒業後、秋田県で過ごし、2011 年の東日本大震災を契機に東京へ拠点を移す。現在は、油絵と陶芸のバックグラウンドを活かしながら、ミクストメディアの技法を用いた表現を探求している。
ステートメント
私の作品は、人生経験や哲学をもとに、人間のつながりとその境界の曖昧さを探求するものです。「自己と他者は別個でありながら切り離せない」という考えを核に、視覚表現を通じて共感やつながりの深さを伝えたいと考えています。
また、幼少期に触れた日本の神話や自然は、私の作品に大きな影響を与えています。日常の物や出来事に宿る命を感じながら、その豊かさや驚きを表現に取り入れています。観る人に「好きなものを素直に好きと言える心地よさ」や「どんな環境でも自由に生きる感覚」を届けることができれば嬉しいです。
参加にあたって
牛生や豚生のあとにレザーとしての革生がはじまります。これは、人間でいう「第二の人生」にも通じるものだと考えています。生まれなおすという現象が、行為なのか、流れなのかはわかりませんが、その変化や新たな命を称えるような作品を、革を取り入れて制作したいと思っています。
IG:https://www.instagram.com/ayumisuzuki__/
web:https://ayumi-suzuki.com/



アナリー・ファン・ドールン(Annalie・van・Doorn)/ファッションデザイナー
オランダ出身のファッションデザイナー・アーティスト。幼少期は海洋生物学者かデザイナーを夢見、2 つの世界の魅力に触れ成長。旅に魅せられ世界各地で培った経験が創造力とサステナブルファッションへの情熱を育み、伝統技術と環境配慮を軸に作品を制作。
『FULL CIRCLE』やHC パリ・ファッションウィークで実績を重ね、BOTTER インターン後、2023 年にハーグ王立美術アカデミーを卒業。卒業作「Après nous, le déluge」は祖母にインスパイアされ、西洋社会におけるステータスの心理的影響と、価値観の豊かな対比、そしてその皮肉を革新的に表現。
ステートメント
人類は他の生物にない独自の価値観を築き、その重責を担う存在です。私の創作は、「価値」とは何か、そしてその認識や意味構築に対する心理学的好奇心から生まれます。進化には自己と関与システムの本質的理解が必要であると考え、私の作品は、従来の制作過程と完成品に設けられた階層の全要素に均等な価値を与えることでその枠組みを根底から覆します。2D と3D を自在に行き来し、シルエットやプリントへ昇華させることで、新たな物語を創出。サステナビリティは流行語ではなく、廃材や再生素材からコレクションを生み出す創作の基盤であり、既存の価値観を問い直す挑戦状です。
参加にあたって
L-AIRへの参加は、伝統的なクラフトマンシップを深く学び、日本文化に浸る絶好の機会です。革を生み出す命、技を紡ぐ職人、革を芸術へ昇華するアーティスト、そしてその魅力に惹かれる観覧者すべてに同等の価値を認め、制作全体を大切にします。2Dと3Dを大胆に融合し革新を追求するとともに、世界各地で磨かれた感性を日本の地元職人との交流でさらに刺激したいと考えています。このレジデンスプログラムは、私の成長と文化・サステナビリティへの対話に貢献するための新たな視野を拓く機会です


